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こども家庭庁 x 東京都 不妊・不育ホットライン

妊活・不妊治療などライフプランと
キャリアの悩みにも対応

東京都産業労働局 はたらく女性スクエア 所長 松井るな子さん(中央)・ 女性活躍支援担当課長代理 須藤記久子さん(右)・ 女性活躍支援担当 宮川香織さん(左)

女性の活躍を多方面からサポートする場として2024年にオープンした「はたらく女性スクエア」。働く女性のキャリア、労働環境、仕事と妊娠・出産・育児・妊活等のライフプランなどについての悩みに対応しているほか、女性の活躍を推進するための企業向け事業も行っています。実際の利用状況や相談内容、企業向け事業の内容などについて聞きました。

働く女性のキャリアアップをサポート

「はたらく女性スクエア」とは、どのような場所なのでしょうか?

松井:「はたらく女性スクエア」は、2024年9月11日にオープンした働く女性の総合相談窓口です。女性活躍を一層推進するために立ち上がりました。

ただ、女性はいろいろなものを抱えながら働き、疲れている方も少なくありません。ですから、そんな日々頑張っている女性がホッとできたり、元気になってもらえる場所になれたらという思いでスタートしています。

ご利用の方は、来訪時は表情が暗いことも多いので、帰るときには笑顔になっていただきたいと思い、施設内をきれいにしつらえたり、リラックスできるアロマを焚くなど、くつろげる環境づくりにも注力するとともに、笑顔でお迎えすることを心がけています。

不妊治療と今後のキャリアや
ワークライフバランスについての相談も

「はたらく女性スクエア」では、不妊治療中の方からの相談も多いとお聞きしました。

松井:はい。妊活や不妊治療をされている方からのご相談もあります。 妊活中や不妊治療中の方からのご相談は、20〜50代まで年齢は幅広いですが、いちばん多いのは30代の方からです。

内容は仕事との両立や、「これから子どもを産みたいと思っているけれど、今の職場でいいのかどうか」という悩みが多いですね。フルタイムで働いている方のご利用が多いので、通院とお仕事のやりくりに悩まれている方や年齢やキャリアを考えたときの働き方について相談にいらっしゃるケースもあります。

相談はどのような方法で受け付けていますか?

松井:お受けしている相談の種類としては「キャリア相談」「社外メンター」「労働相談」の3つがあります。キャリア相談と労働相談はオンライン・電話・対面で、社外メンターによるサポートはオンライン・対面で行っています。だれかに直接会って話を聞いてもらいたいという気持ちの方が多いようで、いちばん多いのは対面での相談です。

また、事前予約より当日の予約がとても多く、インターネット予約ができますので、枠が空いていれば予約がとれ、夕方以降にいらっしゃる方も多いですね。土曜日や週明けの予約も多いのですが、平日午前11時〜12時の枠の予約も結構多く、夜や週末に偏っているわけではありません。皆さんが相談しやすい曜日や時間帯に予約いただけたらと思います。

相談内容を整理し、次の行動を一緒に考える

宮川:悩みはひとつではなく、キャリアアップや転職、妊活や不妊治療、家庭内の役割分担など複合的な場合が多いです。そのため、ご相談の時点では自分がどうしたいのか見えなくなっていることもあるので、お話を聞いて内容を整理するところから始めます。

当スクエアのキャリア相談では、ご本人の気持ちに寄り添い、本当にやりたいと思っていることを引き出しながら、次の行動に繋げるサポートをしています。

どのような方に相談にのってもらえるのでしょうか?

松井:「キャリア相談」では、「本当にこの職場でよいのだろうか」「転職するべき?」などのキャリアアップに関することについて、国家資格を持つ専門相談員「キャリアコンサルタント」がご相談を受けています。キャリアコンサルタントは女性に関するコンサルティング経験のある方で、11名がシフトを組みながら常駐しています。

「社外メンター」では、企業の経営者・管理職経験者が社外メンターとなって管理職を目指す女性をサポートします。また、「労働相談」の窓口では、働き方、育児や介護との両立などのご相談に応じています。

キャリア相談や社外メンターのサポートへのご相談は、30〜40代の方が多く、内容としては「今後どうしていったらいいのか」という内容や起業のご相談も。

また、男性の方から「自分の職場で働いている女性にもっと自分らしく活躍してもらいたい。どういう制度を作ったらいいか」というご相談をいただいたこともありました。

宮川:相談以外に、働く女性向けのセミナーも当スクエアで開催しています。働く女性に必要な労働関係法令、メンタルヘルスなどに関する労働セミナー、女性のキャリアアップセミナーなどを行っていて、毎回盛況となっています。

キャリア相談等を利用された方やセミナーに参加された方からの反響や感想などをお聞かせください。

松井:キャリア相談のご利用者やセミナー参加者からは「自分がやりたいことは何かを確認できた」「転職時の企業の見極めポイントや決断するポイントなどを知ることができた」「面談や試験に向けて自分の課題を整理できた」「出社がつらかったけれど、前向きになれた」などの感想をいただいています。

女性が働く職場環境を整備する
企業向け事業も

須藤:当スクエアでは、女性の活躍を促進するための企業向けの事業も行っています。令和6年度は次の6つの事業を行っています。

①女性のキャリアアップを図る講座や経営者向けのセミナー等を開催するほか、女性活躍推進法に基づく「一般事業主行動計画」の策定支援やその後のフォローアップなどを行う「女性従業員のキャリアアップ応援事業」

②ライフ・キャリアプランの選択肢のひとつとしての「卵子凍結」に関して、制度整備への支援やセミナー等を行う「働く女性のライフ・キャリアプラン応援事業」

③不妊治療や不育症治療と仕事との両立を可能とする職場環境整備への支援や研修を行う「働く人のチャイルドプランサポート事業」

④育業経験のある男性をリーダーとして設置した企業を「男性育業推進リーダー設置企業」として認定する「男性育業推進リーダー事業」

⑤女性の健康課題に関する企業の取組事例や体験談を特設サイトで発信するほか、フェムテック導入による職場環境の整備等への支援を行う「働く女性のウェルネス向上事業」

⑥個別相談やオンラインセミナー、企業への専門家派遣などを通じて、年収の壁への理解を深める「『年収の壁』の課題解決事業」

です。

不妊治療と仕事の両立に関わる「働く人のチャイルドプランサポート事業」では、具体的にどのようなことをしているのでしょうか?

須藤:不妊治療や不育症治療と仕事との両立ができるように企業内の環境整備を推進するため、休暇制度等の整備についての社内意向調査の実施、休暇制度やテレワーク制度等の就業規則等への規定、社内説明会の実施など所定の取組を実施した場合に奨励金を支給したり、管理職の方や社内相談員となる方を対象とした研修も行っています。

須藤:研修はオンデマンド配信で行い、不妊治療や不育症治療に関する基礎知識のほか、実際の職場での対応方法など、詳細な情報を得られます。受講者の年齢はさまざまですが、男性が多いですね。

受講のきっかけとしては、「社内に不妊治療をしている人がいる」「部下が不妊治療をしているがどう対応すればよいのかわからない」などのほか、「福利厚生を充実させたい」「少子化対策に貢献して、将来の顧客である子どもの数を増やす一助となりたい」という声が聞かれます。

研修の受講者からはどんな感想が届いていますか?

須藤:「働く人のチャイルドプランサポート事業」で研修を受講していただいた方からは、不妊治療や不育症治療において女性が受ける身体的・精神的・経済的負担について知ることで、「ちゃんと支援しないといけないということがわかった」「従業員みんなが理解して進めることが大事だと思ったので、定期的に研修していきたい」などの感想が聞かれました。

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家族や同僚に話せないことでも気軽に相談を

松井:働いている女性は、仕事の悩みなどを家族や同僚など周りの人になかなか話せないのではないかと思います。でも、前向きなアドバイスをもらいたいと思うことはあると思うので、そういうときにぜひ「はたらく女性スクエア」を利用していただければと思います。相談していく中で、「また頑張ってみよう」とポジティブな気持ちになれたり、「こういう考え方もあるから行動してみようか」と思ってもらえればうれしいですね。当スクエアはまだまだ知られていないので、より多くの方に知っていただき、ご利用いただきたいです。

「小さな悩みだし……」とためらっている方には、経験豊富なコンサルタントが皆さんのお話に耳を傾けますので、安心してくださいとお伝えしたいです。インターネット経由で簡単に予約ができますし、ぜひ気軽に相談していただきたいですね。

はたらく女性スクエア

東京都渋谷区神宮前5-53-67
コスモス青山地下1階EAST-A2

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