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- 里親・養子縁組のこと
「里親制度」と「特別養子縁組制度」は、
どちらもこどもが温かい家庭環境の中で健やかに育つための制度です。
ただ、法的な親子関係や行政からの手当などには違いがあります。
実の親にかわって家庭でこどもを預かって育てるのが、里親。
養育期間中は、里親手当や生活費が支給されます(※)。
特別養子縁組は、戸籍の上でも実の親子と同様の関係に。手当の支給はありません。
※親族里親や養子縁組里親には里親手当の支給はありません。
里親制度
様々な事情で親と離れて暮らすこどもたちが、日本には約4万2000人います。そうしたこどもを自分の家庭に迎え入れ、様々なサポートを受けながら、温かい愛情と正しい理解を持って育てる制度が、里親制度です。
養育期間は、原則として18歳まで(必要な場合は20歳まで)。こどもとの間に法的な親子関係はなく、親権は実の親のもとにあります。
こどもを迎え入れるまでには、いくつかのステップがあります。①児童相談所や里親支援機関に相談、②児童養護施設や乳児院などでの実習を含む数日間の研修と家庭環境の調査、③都道府県等の審査を経て、里親として登録、④面会や数時間の外出、宿泊などで、こどもと一緒に過ごすことが必要です。まずは、児童相談所や里親支援機関に相談してみましょう。
特別養子縁組制度
さまざまな事情により生みの親のもとでは暮らせないこどもを、自分のこどもとして迎え入れるのが「特別養子縁組」です。法的な親子関係を結ぶため、こどもが生涯にわたり安定した家庭を得ることができます。
特別養子縁組の成立には、原則実の親の同意が必要です。また、6ヶ月以上ともに暮らし世話をしているなどの要件があります。そのため、縁組をする前にまず養子の候補となるこどもと一緒に暮らしてもらい、世話をする状況などを考慮したうえで、家庭裁判所が特別養子縁組の成立を決定するという流れになります。
特別養子縁組は、主に児童相談所や民間のあっせん事業者に相談のうえ登録することで、仲介(あっせん)を受けることができます。サポート体制などは、機関ごとに方針や内容が異なり、特に民間あっせん機関はそれぞれの団体で支援内容に特色があるため、それぞれの支援機関をしっかり調べて選択することも大切です。